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  「いいですか、今から重要な事を言うので良く聴いて下さいね。
  あのですね、ゲームのやり方というのは、死んで覚えるものなんですよ」
  ――幻想再帰のアリュージョニスト   

映画「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」を見た

画面に映る料理がきれいだったり美味しそうだったりするけれど、作品自体は凡庸。ただ、琴線に触れた点も。

 

王道の要素と展開――シェフの冴えた腕、厨房の仲間との活気あるやり取り、元妻や息子とのすれ違い、評論家ブロガーの来襲、売れ線ではあるが独創性のない料理を推す経営者との確執、Twitterについての無理解からの炎上、栄光と挫折、そこからの復活をきっちりなぞってはみ出すことのない作品。

 

ただ一つ心を惹かれたのは、主人公シェフのおかげでスーシェフにまでなれたという男が、転落した主人公に対して、再びシェフになったらそこへ駆けつけるという社交辞令とも思われる言葉を守って、フードトラックの準備に悪戦苦闘中の主人公のもとへ遠くフロリダまで馳せ参じるところ。英語の諺にいうfriend in need is a friend indeedだ。これも王道といえば王道なのだろうけど、これだけが刺さった。予想が裏切られたのと、そういう友情が好きだからかなあ。

今週のワールドトリガー オサムが自力で点を取った! 第143話「三雲修14」2016年24号

ワールドトリガー

オサムが自力で点を取った! オサムが自力で点を取った!

 

トリオン不足によりボーダー入隊試験に不合格となり、戦闘訓練では時間切れ失格となり、風間さんから一時「これといって特徴のないB級下位」と評されたことでかえって一部ファンから「B級下位の力はあるんだ!」と喜ばれていたあのオサムが!

 

いらすとやさんの壊れたメガネのイラスト香取隊の麓郎くんを撃破した三雲修くん

 

これまでを振り返ると

今期B級ランク戦におけるオサムの戦いを振り返ると

 

ラウンド1 怪我により欠場

ラウンド2 ユーマとの連携により諏訪さんを撃破、1ポイント。生存

ラウンド3 ベイルアウト

ラウンド4 ベイルアウト

 

ラウンド2においてユーマが囮役を勤めた連携により1ポイントを取ってはいた*1。しかし、那須隊、鈴鳴第二(来馬隊)とのラウンド3の後から、単独では点が取れていないことを自ら問題視し、点が取れるようになりたいと悩むようになった。(必ずしもその必要はないと信頼できる先輩たちから示唆されつつも)

 

いらすとやさんのメガネを掛けた男性のイラスト苦悩するオサムのイメージ

 

そこから、射撃戦の基本を再確認したあと、合成弾習得に向けた特訓にやや迷走。木虎の指導によるワイヤー型トリガー・スパイダーとの出会いにこれまでにない手応えを感じ、そのスパイダーの実戦での披露に戦闘員としての着実な進歩を感じさせての……今週ですよ。やった!

悩み始めてからおよそ40週。一年近いよ!?

 

決め手の置きアステロイド

 決め手のアステロイドにも、風間さんとの個人戦において勝利寸前から引き分けまで押し戻されたことに対する反省が見られる。すなわち、風間戦ではレイガストのシールドに攻撃口を作って攻撃をおこなったことから、その攻撃口から逆に反撃を受けてしまった。オサムはおそらくそれを教訓とし、ラウンド4で見せた置きアステロイドの発想を応用して、シールドの向こう側にあらかじめアステロイドを仕掛けた(はず)。そして、レイガスト斬撃で押し込んで相手の動きを封じつつ、アステロイドを発動。この学習の跡よ。

 

 

文中のイラストはいらすとやさんのものを使用させていただきました。

*1:これは今週二人目を倒したのに近い型でもある。ユーマの優れた近接戦闘力に対処するために相手は注意力をほぼ全て割かなければならないため、現時点の三雲隊が持つ最も有効な形の一つだろう

あなたはなぜ値札にダマされるのか

読書メモ

あなたはなぜ値札にダマされるのか?―不合理な意思決定にひそむスウェイの法則

あなたはなぜ値札にダマされるのか?―不合理な意思決定にひそむスウェイの法則


本書を類書と比べた場合に一番に気づくのは文章の読みやすさ。翻訳もおそらく元の文章も優れているのだろう、すいすいと読み進められて楽しい。その点、読みにくく疑問符のつく訳が多かった「世界は感情で動く」と対照的。


以下本当にただのメモ。

  1. 損失回避とコミットメントが同時に働いた時の逃れがたい力。楽観主義が現れる。ベトナム戦争イラク戦争。これについては神経学的な解明を期待したい。
  2. 価値基準。割引された年間チケットを買った人は演劇に出かける回数が少なかった。地下鉄構内での有名バイオリニストによるストラディバリウスを使用した難曲の演奏。他に、
  3. 価値基準+評価バイアス→ドラフト指名順位が出場時間に与える影響はタフさの要素や敏捷性の要素よりも大きかった(得点力の要素よりは小さい?)。他の要素を調整しても、ドラフト指名順位が一つ下がる毎にプレー時間が23分間減少した。その影響は調査終了の5年目まで続いた。
  4. 「ドラグネット」のフライデー刑事の「事実だけを述べてくれ」というフレーズがこの本にも一緒に読んでいたアカロフ、シラー「アニマルスピリット」にも出てきた。
  5. 刑事被告人の弁護士に対する評価、ベンチャーキャピタリストが投資した会社のCEOに対する評価では同様に「話を聞いてくれるか」「どのくらいの頻度で報告があるか」を非常に重視していた。
  6. ロシアのクイズ・ミリオネアでウソの回答を教えるオーディエンス。実力が伴わない者が偶然によって富を得るのをよしとしない。農村共同体の価値観を都市に持ち込んだため?(証拠はなし)。国や民族で異なる公平性の考え方。
  7. 市場規範と社会規範に対応するだろう快楽中枢と博愛中枢。同時に働くと快楽中枢が勝っちゃう。

東京国立博物館の混雑状況まとめ

メモ


東京国立博物館の公式サイトに掲載されている会場状況です。比較検討しやすいように一つにまとめてみました。各展覧会のタイトルをクリックすると掲載ページに移動できます。


北斎展 2005年10月25日(火)〜12月4日(日)


書の至宝−日本と中国 2006年1月11日(水)〜2月19日(日)


プライスコレクション「若冲と江戸絵画」展 2006年7月4日(火)〜8月27日(日)


特別展「仏像 一木にこめられた祈り」 2006年10月3日(火)〜12月3日(日)



特別展「大徳川展」 2007年10月10日(水)〜12月2日(日)
土日



火水木



特別展「国宝 阿修羅展」 2009年3月31日(火)〜6月7日(日)
火水木 ※2009年6月2日(火)〜4日(木)は20:00まで開館時間延長



土日祝日




※これのみ最終3日間の混雑予想
特別展「対決−巨匠たちの日本美術」 2008年7月8日(火)〜8月17日(日)
2008年8月15日(金)(夜間開館)

2008年8月16日(土)、2008年8月17日(日)

ゲアリー・マーカス「脳はあり合わせの材料から生まれた」(原題「KLUGE」)

読書メモ


脳はあり合わせの材料から生まれた―それでもヒトの「アタマ」がうまく機能するわけ

脳はあり合わせの材料から生まれた―それでもヒトの「アタマ」がうまく機能するわけ


脳が祖先型・反射型システムと熟慮型システムに分けられ、問題は二つが併存することではなく、その相互作用の仕方にあるという観点が面白かった。
以下は脳のクルージ性ゆえに生じる非合理性を避けるために役立つ13項目。


1.可能な限り代案を探る確証バイアス及び動機付けられた推論(確証バイアスが証拠集めに関するバイアスであるなら、これは推論が動機によって歪められるというバイアス?)を避けるため。


2.問いを書き直そうフレーミングによるバイアスに注意する。


3.相関が必ず因果関係を意味するとは限らないと考える

4.サンプル数を忘れない

5.自分が衝動的であることを見越してあらかじめ計画を立てる
オデュッセウスは、マストに身を縛り付け、もし自分が縄を緩めろと言ったならばなお強く縛るように命じた。
「誘惑される意志」の双曲割引。

. . . , but the hearts of men are easily corrupted.
 ―ガラドリエル様の声のナレーション


6.目的を設定するだけでなく、予備案も準備する
祖先型・反射型システムは抽象的な目的を扱いにくい祖先型・反射型システムが慣れ親しんだif-then形式(「フレンチフライを見たら、避ける」)に書き直すと成功率が著しく改善する。


7.疲れているときや、気が散っているときには、できれば重要な決断は下さない疲れているときは反射型システムに頼りがちになる。十分な休息と完全な集中を。


8.つねに代償に対する利益を見定める機会費用


9.あなたの選択は抜き打ちチェックを受けるものと心得る
「自分がした選択の根拠を示さねばならないと知っている人は、そうでない人に比べてバイアスを持たない傾向にあるという研究がある」


10.自分と距離を置く「仏教は、一切のことはその瞬間にはとても重要に思えると説く」。「即時的な思考と距離を置いた思考の両方」をする。「[結論]少し待ってみよう。明日になってもまだ欲しかったら、それは大事なものかもしれない」


11.印象深いもの、個人的なもの、逸話には用心するある研究では、学生はコンドームについて統計的に有力な研究よりも個人的体験談の方を信じる傾向にあった。


12.どちらかに決めるビュリダンのロバ


13.理性的であるようにつとめるそう言い聞かせるだけでは無力だが、上述のテクニックを使えば役に立つかもしれない。
バランスよく証拠集を集め、推論バイアスに留意し、長期的目的に沿った選択をするように訓練する。

RSSリーダーに登録してる法律系ブログ

メモ


「僕が読んでいる法律系ブログ×15サイト」と僕がRSSリーダーに登録してる法律系ブログで、重複しているところが「会社法であそぼ。」「isologue」しかないことが面白かったので(僕の中ではisologueは会計系なので重複は実質一つだけ)、僕が登録しているところを書いてみました。
書き出してみると自分でもやや意外な傾向になりました。

弁護士


弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」
更新頻度高い。時事の出来事に関して検察官としての経験、弁護士としての知見を生かしたエントリーを読むことが出来る。


47thの備忘録
「ふぉーりん・あとにーの憂鬱」の47thさんが復活。更新頻度は低いが、先端的で刺激的な考察が読める。


Practice of Law
弁護士の仕事への取り組み方について書かれることが多い。ここも更新頻度は低いが、一本一本が含蓄に富んだ力強い記事になっている。


雑記
筆者は弁護士であられるのではないかと推察。諸事について独特な考察。記事一覧を見られたし。間違いだらけの痴漢冤罪回避マニュアルが有名。

裁判官


ボ2ネタ [ボ2]
更新頻度高い。旧ボツネタを見事に継承。かつてボツネタに回されていた類のネタはやや少なめか?


少年担当ジェイのつぶやき
家裁で少年事件を担当しておられたという方が家裁の現場を綴られている。臨場感に溢れている。

企業法務


企業法務戦士の雑感
更新頻度高い。企業法務一般、知財についての記事が多い。現場的・実利的感覚と、安易に即断しない慎重さがある文章。

マッテオ・モッテルリーニ「世界は感情で動く」

読書メモ


世界は感情で動く : 行動経済学からみる脳のトラップ

世界は感情で動く : 行動経済学からみる脳のトラップ


・やや退屈。
・前訳書「経済は感情で動く」の第三章にあった脳神経についての解説部分を除いて、(経済)合理性の歪みについての各論的トピックを増量したような本。
・合理性の歪みについての踏み込んだ解説、考察が少ないため退屈だった。既知の話ばかりではなく、興味を引く題材もあったのに料理不足だ。
・感染者問題について、これまでに読んだ解説とやや異なる解説があり、より理解が進んだ。
・画面の中で白チームと黒チームがバスケットボールをパスする、白チームがパスをした回数を憶えておいてくださいという実験をすると、実験の途中でゴリラの着ぐるみを着た人が画面に目立つように現れても大多数の人は気づかない。白チームに注目するばかりに起こる注意力の欠如。
・平均50万ドルの宝くじを当てた22人の当選一年後の主観的幸福度は、電話帳から無作為抽出した22人のそれと同じ。逆に、交通事故で手や足が不自由になった人の一年後の主観的幸福度も同じ。
キューバ侵攻とフォールス・コンセンサス効果。ケネディ政権のベストアンドブライテストたちも空気を読んで反対できなかったのか。空気を読むというのは特殊日本的なことではないのだろうか。程度の問題だろう。
「予想通り不合理」にはアメリカ人はバーで友人と異なる銘柄のビールを選ぼうとし、香港人は同じ銘柄のビールを選ぼうとするという話があった。
・平均的な親Aと長所と短所がある親Bがいた場合、「どちらに子供を預けたいですか?」と聞くと長所に注目して親Bを選ぶ人が多く、「どちらに子供を預けたくないですか?」と聞くと短所に注目して親Bを忌避する人が多い。
現状維持バイアス(おそらく損失回避性が要因の一つ)は臓器移植の選択の場合にも働く。移植がデフォルトの国と移植拒否がデフォルトの国。